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谷藤 隆昭; 八巻 大樹; 高橋 正; 岩本 昭
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.2), p.1419 - 1423, 2000/12
被引用回数:10 パーセンタイル:57.02(Materials Science, Multidisciplinary)71%TD-98.5%TDの嵩密度を持つLiO焼結体からのトリチウム放出挙動を2K/minの等速昇温加熱法により調べた。嵩密度71から86%TDまでの焼結体では放出ピークは約300であり気孔率依存性を示さなかったが、87-89%TDでは放出ピークは約340となり嵩密度の増大とともに高温側に移行した。さらに、嵩密度87%-98.5T.D.焼結体ではトリチウム放出のピークは430から760にわたり2-3個の放出ピークが現れ、大きな気孔率依存性を示した。以上のことからトリチウム放出の律速過程は次の三種類の放出過程であると推定された。(1)照射欠陥にトラップされたトリチウムがその欠陥の焼鈍に伴って放出される。(2)開気孔内壁への吸着・脱離を繰り返しながら連結気孔内を移行する過程。(3)閉気孔内にトラップあるいは蓄積されていたトリチウムの逃散が律速する過程。
野田 健治
JAERI-Conf 98-006, 286 Pages, 1998/03
本報文集は「IEA核融合材料研究開発実施取決め」の付属書IIの下に、平成9年10月22-24日に水戸で開催された第6回セラミック増殖材ブランケット相互作用国際ワークショップ」において発表された報文を集めたものである。このワークショップでは、EU、日本、米国及びチリより約40名の専門家が参加し、セラミック増殖材の製造、キャラクタリゼーション、諸特性、トリチウム放出性能、トリチウム挙動モデリング、照射挙動、増殖ブランケット設計等についての発表と討論が行われた。この中で、IEA参加各極におけるセラミック増殖材の研究開発状況に関する情報交換が行われるとともに、研究開発課題についての論議が行われた。
野田 健治; 石井 慶信; 中沢 哲也; 松井 尚之*; 井川 直樹; D.Vollath*; 大野 英雄; 渡辺 斉
Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.248 - 252, 1992/00
LiSiOは核融合炉セラミック増殖材の有力候補材料であり、AlをドープしたLiSiO(LiAlSiO)はその改良型材料として注目されている。本研究では、照射健全性やトリチウム放出に影響を及ぼすこれら材料の照射損傷を調べるため、酸素又はリチウムイオン照射した試料のイオン電導度及びラマン分光測定を行った。照射後のLiSiOの電導度は413-613Kで照射量とともに増加した。この増加は413-673Kの等時焼鈍では回復しなかった。一方、照射後のLiAlSiOの電導度は373-413Kで照射量とともに増加したが、443-503Kでは照射量依存性を示さなかった。LiAlSiOの等時焼鈍では、上記照射量依存性を示す温度範囲に対応し、473Kまでに照射による電導度の増加は回復した。この他、照射試料についてのラマン分光測定についても報告する。
黒田 敏公*; 吉田 浩; 高津 英幸; 関 泰; 野田 健治; 渡辺 斉; 小泉 興一; 西尾 敏; 真木 紘一*; 佐藤 瓊介*; et al.
JAERI-M 91-133, 191 Pages, 1991/08
国際熱核融合実験炉(ITER)の概念設計は、1990年12月を以て3年間に渡る活動を終了した。この報告書はITERの概念設計の内、トリチウム増殖ブランケットに対する日本の設計検討をまとめたものである。日本は従来よりセラミック増殖材(LiO)をペブル形状で充填するブランケットを提案している。本設計においては、中性子増倍材(ベリリウム)をやはりペブル形状とし、LiOペブルと混合して充填する方式および増殖材と増倍材の共存性が問題となった場合にこれを回避することを考えた分離充填方式(多層型)の2案について検討した。これらの構造概念を示すと共に、核および熱流動、強度特性に対する解析を実施し、トリチウムインベリ評価、製作性の検討を行った。正味トリチウム増殖比はいずれのブランケットも~0.8であり、外部からの供給と合わせ、ITERの運転に対するトリチウム燃料の供給を行える見込みである。
黒田 敏公*; 吉田 浩; 高津 英幸; 真木 紘一*; 森 清治*; 小林 武司*; 鈴木 達志*; 平田 慎吾*; 三浦 秀徳*
JAERI-M 91-063, 72 Pages, 1991/04
国際熱核融合実験炉(ITER)の概念設計は1990年12月を以て3年間に渡る活動を終了した。この報告書はITERで行う工学試験計画に対する日本の提案をまとめたものである。とくにセラミック増殖材(LiO)を用いた動力炉用ブランケットを対象とし、ヘリウム冷却を行う場合および軽水冷却を行う場合について、試験項目や試験スケジュール、テストモジュール構造概念に関する検討を行った。また、テストモジュール用冷却系およびトリチウム回収系の設計を行い、各系統内主要機器の概略仕様を検討すると共に、系統全体としての設置スペクトルを評価して炉建家内レイアウトの検討用資料とした。
野田 健治; 石井 慶信; 中沢 哲也; 松井 尚之*; D.Vollath*; 渡辺 斉
Fusion Engineering and Design, 17, p.55 - 59, 1991/00
被引用回数:5 パーセンタイル:53.87(Nuclear Science & Technology)LiSiOはセラミック増殖材の候補であり、AlをドープしたLiSiO(LiAlSiO)はその改良型材料である。本研究では、酸素又はLiイオン照射を用い、LiSiO及びLiAlSiO中のトリチウム拡散に及ぼす照射効果をそのイオン電導度(トリチウム拡散を反映)を照射中及び照射後に測定することにより模擬的に調べた。測定結果よりこれらのトリチウム拡散に及ぼす照射効果は以下の様に考えられる。照射後におけるLiSiO中のトリチウム拡散は413-673Kで照射量とともに増加する。また、照射後におけるLiAlSiO中のトリチウム拡散は373-413Kで照射量とともに増加するが、443-503Kではほとんど照射量依存性をもたない。